「自家製冷食」で光熱費を抑える
「外食は無駄な出費」と思い、自炊にこだわる人は多いが、それが必ずしも節約につながるわけではない。レトルトや総菜、冷凍食品などをうまく利用する方が安上がりになることも少なくない。
「具だくさんのみそ汁を作っても、すぐに食べ切らないと傷んでしまいます。1~2杯程度なら、インスタントみそ汁の方が経済的です」(丸山さん)
ファイナンシャルプランナーの氏家祥美さんが実践しているのが、簡単自家製冷食だ。
「そばやパスタをゆでる際は少し多めにゆで、余りを冷凍します。冷凍食品を買うよりも安く、わざわざ1食を作り直すよりも時間や光熱費を抑えられます」
料理は作って終わりではない。片づけまでを見越してトータルで考えるといい。
「包丁やまな板を毎日使う必要はありません。週3日はしっかり調理をして、ほかの日は食べる都度、電子レンジで温めたり、切ってあるものを炒めたりするだけにすると、トータルの洗いものなどにかかる水道代を抑えられます」(氏家さん)
無駄な家事をやめて得をするのは料理だけではない。初期投資をして、「長い目で見ればお得になる」という発想も大切だ。
「形態安定のシャツを買えば、洗濯後のアイロンが不要になります。ほかにもドラム式洗濯乾燥機を導入することで、ジャケットなどデリケートなものを洗えて、クリーニング代も不要に」(丸山さん)
家事を機械に頼るのはぜいたくというイメージがあるが、家電に頼った方が、トータルで安上がりになるケースもある。家事代行業「ベアーズ」の服部祥子さんが言う。
「食洗機を使うことで節水できたり、性能の高い洗濯乾燥機の購入でクリーニングの頻度が減らせます。汚れがつきにくいトイレにリフォームすれば、掃除の回数も少なくなります」