「自宅」「屋内」「屋外」で分別行動に“差”がある
昨今、SDGsが意識されるようになって、リサイクルについても関心が高まっているが、まだまだ「自宅」と「それ以外」での分別行動に違いがあるという。
清涼飲料業界の業界団体(全国清涼飲料連合会)が実施した「ペットボトルに関する消費者意識調査」によると、「飲み終わったあとのペットボトルのキャップやラベル、どうしていますか?」という質問に対して、「キャップ・ラベルともに外している」のは自宅で74.6%だが、屋内は36.2%、屋外は30.7%と、その数字が大きく下がっている。「自宅」「屋内」「屋外」での分別行動に差があるのが実情なのだ。
この差は、自販機横にあるリサイクルボックスの異物混入率にも表れている。全国清涼飲料連合会の調査では、空容器以外の混入が約3割にも及び、「ゴミ箱」だと勘違いしている人も少なくない。しかしここに異物が入れられることで、本来の空容器が入らなくなるだけでなく、空容器回収業務や処理費用の負担が増加。さらには、回収ペットボトルの品質低下にもつながる。
その対策として、全国清涼飲料連合会が業界統一で導入を進めるのは、投入口を下向きにしたリサイクルボックス。投入口が見えない角度・高さに設計されており、ペットボトル以外の異物を入れにくくした口径が特徴的だ。
ペットボトルの100%サステナブル化の課題は?
ペットボトルを、もう一度ペットボトルに生まれ変わらせる「ボトルtoボトル」水平リサイクル。これを実現することが、どれほど“環境に良い”のだろうか。
「限りある資源である化石由来原料の新規使用を、ゼロにすることができます。新たに化石由来原料を使用して製造する場合と比較してCO2を大幅に削減できるので、地球温暖化対策のひとつになります。この2点により、循環型かつ脱炭素社会への実現への貢献につながると考えます」