実際、Cさんが、きょうだいがいる同年代の独身男性に話を聞くと、「自分だけ独身だから、きょうだいに迷惑をかけたくない」と話していたという。他にも、きょうだいと不仲で疎遠だから「自分は実質一人っ子」という友人もいるそうだ。
「非常に考えさせられました。最初からきょうだいがいないとわからないことですが、迷惑をかけたくない、頼りにならないというのもなるほど、そういったケースもあるのかと思いました」(Cさん)
未婚一人っ子の中には、「もしパートナーがいたら……」「きょうだいがいたら……」と考える人もいるようだが、どの立場だろうと、老後の不安が完全に拭い去れるわけではない。とはいえやはり、「天涯孤独」という言葉は年齢を重ねるごとに重くのしかかってくる。彼ら/彼女たちの不安が徐々に大きくなっていることは、本人たちも自覚しているようだ。(了)