家計

節約術も令和版へアップデートを 支出は「消費」「浪費」「投資」に分けて管理

節約術も進化している(イメージ)

節約術も進化している(イメージ)

 約6700品目が値上がりした10月に引き続き、11月も飲料や菓子類が値上がりした。消費者物価指数の上昇率は3%なのに対し、生活者が実感している物価上昇率は10%と、実際の値上がり率と体感に大きな開きがある。

 事実、日本銀行が9月に行った生活意識に関するアンケート調査では「生活にゆとりがなくなってきた」という回答が半数を超えた。

 この値上がりで生活が苦しくなったと感じているなら、いままでの「貯まらない生活」を改善する必要がある。ファイナンシャルプランナーの黒田尚子さんが言う。

「確かに、物価は急激に上昇しています。しかし、もともと計画的に貯蓄できている人は、この値上がりでも大きなダメージは受けていません。“急に暮らしがカツカツになった”という人は、どこかで無意識に浪費している可能性があります」

 日々節約しているつもりなのに、なぜか一向にお金が貯まらない家庭は少なくない。その場合、節約だと思っていることが無意味だったり、逆に浪費を招いている恐れもあると、ファイナンシャルプランナーの山口京子さんが言う。

「自称やりくり上手な人に多いのが『木を見て森を見ず』な、意味のない節約ばかりしているパターンです。風呂の残り湯をトイレに流したり、パスタをゆでた残り湯で食器洗いをするような“昭和の節約術”は、エコではありますが、節約効果はほとんどありません」

 節約術も令和版にアップデートしなければならない。そのためには、お金を使う際は常に「消費なのか、浪費なのか、投資なのか」を考える習慣をつけるべきだ。

「支出は『消費』『浪費』『投資』の3つに分けられます。家賃や食費など生活に欠かせないのが『消費』、必要以上のぜいたくや、欲を満たすだけで役に立たない出費が『浪費』。そして、健康や将来のための勉強など、後から役に立つものが『投資』です。

 3つの区別がついておらず、お金を出すたびに生活に必要だと思い込んでいたり、役に立つと言い訳をしている人こそが『浪費家』です。正しく貯められる人には、それがNEEDS(本当に必要なもの)なのか、WANTS(ただ欲しいだけ)なのか見極めてからお金を使う習慣がついています」(黒田さん)

※女性セブン2022年11月24日号

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