栃木から東京まで「案外通えるんですよ」
20代女性・Bさんは、栃木県在住。都内まで通いながら、ネイリストとして働いている。手取り16万円。Bさんが幼い頃に両親は離婚しており、シングルマザーの母親からは、「家にお金はいらないから、貯金しなさい」と言われていた。その言葉に従い、家にお金は一切入れていない。実家住まいに関しては、「出るタイミングを失った」という。
「栃木から東京って、案外通えるんですよ。これまでは、母を一人にするのも気が引けるし、実家から出ていく理由がなかったんですけど、最近になって、東京に出て一人暮らしを考えていたんです。やっぱり夜遅くなる時は大変だし、一度は一人暮らしをした方がいいかなと思っていて」(Bさん)
ただし、一人暮らしをすれば通勤が楽になっても、生活費はかかってくる。
「東京はやっぱり家賃が高いし、日用品も食料品も、何もかも高い。そう思うとなかなか勇気が出ません。そこにきて値上げラッシュです。正直そのニュースにも疲れたというか……。本音を言えば、バンバン稼ぐ人と結婚して、専業主婦になりたいです。叶わないのはわかってますけどね……」(Bさん)
値上げラッシュはライフプランにも影響する。憧れの一人暮らしを始めようと意気込んでいたが、実家から抜け出せないままの人たちも、少なくないのかもしれない。(了)