記録的な円安とガソリン代や食料品価格などの高騰が家計を圧迫しているうえに、大増税が待ち構える今、いかに家計を守るかが問われている。残り1か月ほどとなった2022年のうちにできる手続きで、少しでも得をするための方法を見ていこう。
まず簡単にできるのが、「預金の移動」だ。ファイナンシャルプランナーの風呂内亜矢氏が語る。
「メガバンクの預金金利は0.001%ですが、ネットバンクにはその200倍の金利がつく銀行もある。あおぞら銀行BANK支店は0.2%で、例えば500万円の預金なら、メガバンクでは年間の利息が50円のところ、あおぞら銀行なら約1万円になります(税引き前)」
他にも、証券口座を開くなどの条件を満たすとauじぶん銀行の金利は0.2%にアップする。銀行に預けて眠っているだけのお金があるなら、移し替えを検討するのも手だ。
電子マネーやポイントも重要だ。申請期限が年末まで延長された「マイナポイント事業」は最大2万円分のポイントが付与される。
「キャッシュレス決済との連携で5000円分、健康保険証の登録で7500円分、公金受け取り用の銀行口座を登録すると7500円分、計2万円分のポイントがもらえます。マイナンバーカード取得は義務化に向かっています。それなら、お得なうちにもらわない手はありません」(風呂内氏)
政府が勧める「節電ポイント事業」もある。
猛暑とエネルギー高騰で電力不足となった今夏、国は節電に協力した世帯に対して、買い物などに使えるポイントを付与した。
「冬もこの制度が継続され、各電力会社の節電プログラムに登録するだけで国から2000円相当の上乗せポイントがもらえます。東京電力なら受け取ったポイントをdポイントなどに交換できます。節電プログラムやポイントの詳細は各社によって異なるので、契約する電力会社に確認するといいでしょう」(風呂内氏)
※週刊ポスト2022年12月2日号