電気代もガス代も値上がりし、食料品も高騰。年明けには、さらなる値上げも見込まれている。家計にとっては逆境が続く中、消費者はどんな対策をすべきなのか。家計が苦しい場合、まず公的制度の「申請すればもらえるお金」の条件に該当するかを確認したい。
住民税非課税世帯への特別給付金など終了した制度もあるが、長引くコロナ禍や物価高騰で代わりとなる制度もある。ファイナンシャルプランナーの風呂内亜矢氏が解説する。
「10万円の臨時特別給付金が9月末で終了し、物価対策としてスタートした制度が『電力・ガス・食料品等価格高騰緊急支援給付金』です。住民税非課税世帯もしくは今年急激に収入が減って住民税非課税相当になった世帯などに5万円が支給されます」
また、「新型コロナウイルス感染症生活困窮者自立支援金」は、すでに終了したコロナ禍の「緊急小口資金」や「総合支援資金」に代わる制度だ。
「コロナで失業、預貯金100万円以下などの条件を満たせば、単身世帯で月額6万円、2人世帯で月額8万円などが3か月間支給されます。申請期限は2022年末ですが、認定されればその月から給付されて返済不要です」(風呂内氏)
65歳以上でリタイアしたが、家計が不安でもう一度働きたいという場合、「高年齢求職者給付金」を受け取れる可能性がある。
「雇用保険に加入していた人が、65歳以降で退職・解雇後に求職活動をする場合、会社を辞めて1年以内なら申請できます。離職直前の6か月の賃金をもとに算出した基本手当日額の30日分または50日分が一時金として給付され、最大34万円を受け取れます。雇用保険に加入し、65歳以上で条件を満たすなら転職のたびに制度を活用できます」(風呂内氏)