本来は消費税で議論すべき問題か
専門商社に勤務する30代男性・Aさん(喫煙者)は、もはや増税にはあきらめムードだが、「防衛費」という観点から、「やっぱりおかしい」と首をひねる。
「ここのところ、たばこはずっと値上げ、値上げという話題が続いたので、さすがに今回の増税では案に入っていないだろうと思ったら、バッチリ入っていて苦笑しました。紙巻きたばこじゃなくて加熱式たばこの方が標的にされているというのも、『これまで加熱式は紙巻きより価格に占める課税比率が低かったから、その“不公平感を是正”していく』などという言い訳がたちますもんね。正直、またかという感じです。
ただ、防衛増税の対象がたばこっていうのは、やっぱりおかしいと思います。国の防衛費とたばこに何の関係があるんでしょうか? 国全体の問題なのだから、喫煙者が払う税金という限定的なものではなくて、もっと対象は広く議論されるべきでしょう。いっそ消費税とかですよね。酒とか、コーヒーとか、他にも嗜好品があるなかで、たばこばかりが標的にされるのは、なんだかフェアじゃないですよね」(Bさん)
たばこ増税が続いても税収が増えていない現実
IT企業に勤務する30代男性・Cさんは、非喫煙者。これまでたばこを吸ったことは一度もないが、防衛増税のひとつにたばこ税引き上げが議論されているというニュースには「目を疑った」という。
「防衛費と何の関係もないけど、毎度おなじみの“困った時のたばこ増税”ですよね。私は非喫煙者ですが、喫煙者の人は本当えらいなと思ってますよ。だって、たばこ代って、旧国鉄の負債分も料金に含まれているんですよね。私が喫煙者なら、『は?』って感じでしかないし、税金を払っているのに、どんどん肩身が狭くなっている。自分が吸う・吸わない関係なく、普通に考えて、理不尽だなと思います。
たばこを吸わない人とか、嫌いな人の中には、『どんどん増税しろ』という意見の人もいます。でも、今はたばこの増税でそれなりの税収を確保できているから、喫煙者だけの“犠牲”で済んでいるけど、税収が減ったら自分の好きなものが増税のターゲットにされても不思議ではないんですよね」(Cさん)