これらは“親の目線”の話だが、山本氏は「子供の側が相続の話を持ち出すのは慎重に」ともアドバイスする。
「年末年始は親と話し合ういいタイミングと思うかもしれませんが、親の性格次第でもある。財産や寿命について話したがる親もいれば、逆に怒り出す親もいる。もし、親が乗り気でなければ、無理に相続税対策を進めようとしなくていい。最低限の情報としてどこの銀行に口座があるかといったことをエンディングノートに書いてもらうところから始めましょう」
親子で協力しなければ、円満な相続は実現しない。制度激変のなか、その本質を見誤ってはならない。
※週刊ポスト2023年1月1・6日号