「検討している」と言うけど買ってはくれない
不動産会社に勤務する40代女性・Bさんは、自身の服や子供服を中心に出品している。売れるものと売れないものの差がはっきりしているという。
「服は出品してもなかなか売れないですね。コロナ禍でいらなくなった服を売る人が増え、単純に“競合”が増えたんだと思います。あと、ブランド品とノーブランド品だと、ブランド品は古くて使用感があっても売れるのに、ノーブランド品は新しくて安いものでも売れないですね」(Bさん)
売れないだけならまだしも、「購入を検討している」というユーザーからの質問に答えているうちに、時間だけが過ぎていくというケースもあるようだ。
「やたらサイズや使用感を詳しく質問してきたり、写真を追加してほしいとお願いしてくる人が増えた印象です。それらに応じても、『検討します』とコメントがもらえればいい方で、何も返答がないことも多いんです。買ってくれるかもしれないと期待しますが、結局、売れないとそこに費やした時間を損した気分になります。タイパ(タイムパフォーマンス)が悪い、ってやつですかね」(Bさん)
外出自粛の時は売れたけど、今は全然
IT企業に勤務する20代女性・Cさんは、「本当に最近、売れなくなった」と現状を明かす。
「外出自粛要請があった頃は、自分史上最高に売れました。でも、みんなステイホームしなくなったら、コスメや靴、ゲーム、本が1か月経っても売れず……。出品数が増加して競合が増えただけでなく、買うユーザーの環境や意識が変わったことも大きいように感じます。家にこもってネットやアプリを見ていた人が、外出するようになったことで、前ほど頻繁にチェックしなくなったのではないでしょうか。あるいは、ものを買わずに交際費にお金をかけているのかもしれません」(Cさん)
さまざまな要因が複合的に重なり、今まですぐ売れたものも売れなくなったという声は少なくない様子。少しでも買い手がつくように、売り手はこれまで以上に工夫する必要があるのかもしれない。(了)