慣れ親しんだ番号がなくなるのは寂しいが…
IT企業に勤務する30代女性・Bさんは数年前、実家の光回線契約にともない、固定電話のアナログ回線をひかり電話に切り替えた。にもかかわらず、70代の母親は固定電話をほとんど使っていないという。
「もともと固定電話は、祖母の介護関連の連絡をメインに使っているみたいで、光回線を契約した時に、ひかり電話もセットで契約しました。アナログ回線からひかり電話に移行したことで維持費が安くなったので、当時は私も親も満足していました」(Bさん)
その後祖母が亡くなったことで、終活を意識するようになった母親。光回線や固定電話も見直すことになった。
「母はスマホをある程度使いこなせるので、LINEのやりとりも問題なし。ただ、あまりネットは利用しないのに毎月定額料金がかかるのは無駄だと思い、固定電話も光回線も解約し、スマホを国内通話料が無料になるアプリがあるキャリアに乗り換えました。
固定電話の解約は、たかが電話番号なのに喪失感があったのも事実です。私が生まれてからずっと親しんできた番号でしたしね。それでも今は、スッキリした気分です」(Bさん)
固定電話は不要だと思っていても、これまで長く使い続けていた人ほど解約しづらいのも事実。“固定電話じまい”は家族、特に若い世代の子供たちの協力があったほうがやりやすいのかもしれない。(了)