一方、住宅ジャーナリストの山下和之氏は、空き家の売却以前に「維持管理が重要」と説く。
「建物を放置しているとあっという間に内外装が荒れ果てるため、定期的に清掃や風通しを行なうのが理想です。多少の費用がかかっても、地元の不動産管理会社などに依頼して、定期的に現場をチェック、維持管理してもらうのがよいでしょう」
また、過疎地では自治体の「空き家バンク」に登録する手もあるという。
「空き家のある自治体の担当部署に相談し、売却や賃貸に出す可能性を探るのもいいでしょう。そうしたやりとりのなかで、地元の不動産会社を紹介してもらうこともできる。地域密着で地元に強い不動産会社は、実際に街を歩いてみて、管理物件の数や看板の多さからも判断できます」(同前)
空き家を持て余していられる残り時間は少ない。今後の法改正の動きを見越して、早めに動き始めることが肝要だ。
※週刊ポスト2023年1月27日号