パチンコ店というと、地方の幹線道路沿いにある駐車場を備えたホールや、都心にあるビルの数フロアーを占拠するホールなど、大規模なものを想像する人も多いかもしれない。しかし、最近ではコンビニエンスストアくらいの小規模ホールが増えるのではないかと、業界内で囁かれている。
昨年12月、株式会社有楽が「コンビニスロット」「ちょいスロ」という呼称の商標登録の出願を行っていることが明らかになった。その商標の“商品及び役務”については、「娯楽施設の提供,スロットマシン場の提供,ゲームセンターの提供」などと記されており、パチスロ店もしくはゲームセンターなどの名称として、「コンビニスロット」「ちょいスロ」という商標を利用する想定であると推測される。
同じく昨年12月には、パチンコ・パチスロ産業の健全化を目的とした業界団体「一般社団法人・遊技産業健全化推進機構」の公式ホームページにおける“賛同したホールの紹介”に、「スマートガーデン浦和」というホールが加わっていることが確認された。この「スマートガーデン浦和」の住所を見ると、元々コンビニエンスストアがあった場所であり、今後その場所に「スマートガーデン浦和」という名称の小規模のホールがオープンするのではないかと話題になった。パチンコ・パチスロ事情に詳しいジャーナリストの藤井夏樹氏はこう話す。
「埼玉県内を中心に関東でパチンコホールチェーンを運営するガーデングループの関連会社に株式会社有楽というものがあり、そこが商標を出願しているようです。また、『スマートガーデン浦和』の名前に“ガーデン”とある通り、ここもまたガーデングループの新店舗と見られています。コンビニくらいの小さな規模のスロット専門店がオープンする可能性が高いでしょう」
昨年11月には、メダルを使用しない「スマートパチスロ(以下、スマスロ)」という新しいパチスロ機が登場。このスマスロによって、小規模ホールが増えるのではないかと言われている。
スマスロ専門店であれば、従来のパチスロ店で必要だったメダルの計数機などの設備がいらず、初期投資が少なくなる。また、メダルの供給やメダルに関するエラーへの対応もなくなり、従業員の仕事量も従来のホールより少なく済むと言われている。