「風邪を引いたらもっとお金がかかる」
岐阜県に住むパートのNさん(20代/女性)も、Tさんと経緯は似ている。
「我が家は築30年以上のボロ家に6人住まい。冬の朝は室内の気温が5~6度まで下がることもありますが、家計をガッチリと握る母はとにかく暖房代にうるさく、『厚着をしなさい』『こたつに入っていれば寒くない』と、口うるさくてかないませんでした。
しかしある時、私、姉、父、祖父母が立て続けに風邪を引いてしまい、母は一人で病院への送り迎え、看病、家事を一手に引き受ける羽目に。それ以来、人が変わったように暖房代のことを言わなくなり、『風邪を引いたらもっとお金がかかるんだから、どんどん部屋を暖かくしなさい』と言うようになりました。
田舎なので、病院の送り迎えのガソリン代だけでもバカになりません。“損して得取れ”とでも言いますか、暖房代を節約しても、風邪を引いたら何もならないですから」(Nさん)
「家が寒いから飲みに行く」という夫に怒り
東京都に住む会社員のYさん(30代/女性)もかつては「部屋が寒くてもなるべく我慢する」タイプだったが、毎冬のように繰り返される夫の行動を見て、大きく方針転換した。
「私たちが住んでいる家は、昭和40年代に建てられた一軒家。もともとは夫の実家で、立地は良く、広さも十分ですが、隙間風が酷くて、冬場は寒くて仕方ありません。居間には古めかしい石油ストーブがあり、暖房は基本的にそれだけ。私の実家も似たようなものだったので、特に文句は言いませんでした。