国や自治体の主導で進むキャッシュレス化。最近、クレカを作った60代男性が言う。
「税金をクレカ納付すれば多額の現金を持ち歩く必要もなく、紛失や盗難のリスクも減る。市役所や税務署、金融機関など納付窓口で長時間待たされることもないので、重宝しています」
また、税の種類と金額がクレカの利用明細書に記載されるので、どんな税金をいつ払ったか、一元的に管理できることもメリットだ。ただし、注意点もある。
「クレカ払いでは個別の領収書が発行されません。また、各種手続きで納税証明書が必要になるケースには要注意。クレカ払いでは、決済後、証明書に反映されるまでに数日を要します。車検の期限が迫り、自動車税の納税証明が早急に必要な場合などは、コンビニや金融機関の窓口で納付したほうがいいでしょう」(丸山氏)
分割払いも可能
現金による税の納付は一括払いが原則だが、クレカによる納税はこんな使い方もできる。
「クレカの利用代金は数週間から1か月後の請求となり、カード会社の引き落としまでにタイムラグがあります。つまり、手元に現金がない場合でも、遅滞なく税金を納めることができるのです。また、別途手数料がかかりますが、カード会社で手続きすれば、後から分割払いに変えることも可能です。家計の状況に合わせて、お金のやり繰りに利用できるのもクレカ払いのメリットと言えるでしょう」(丸山氏)
一方、税金の納付には、「PayPay」や「d払い」「LINE Pay」などスマホアプリのQRコード決済も利用できるようになった。
「クレカと違い、アプリ決済は手数料がかからないというメリットがあるものの、ポイントが付与されないケースがほとんどです。また、アプリ決済はアカウントの残高からのみ行なわれるので、事前に支払う金額分をチャージしておく必要があります」(丸山氏)