証拠集めが不十分な段階で追及するのはNG
絶対にやってはいけないのは、「疑惑」の段階で、夫や不倫相手と思しき女性に「不倫してるでしょう!」と詰め寄ることだ。
「証拠集めが不充分なときに不倫を追及すると、相手にヒントだけを与えることになります。こちらが突きつけた内容を逆手に取って、それまで以上にうまく隠されてしまい、証拠集めがより難しくなってしまいかねません」(岡野さん)
法的な効力の強い証拠を得るために、探偵や興信所を使う人も少なくない。もし離婚調停や慰謝料の請求など、法的な手続きが必要になった場合「シャツに口紅がついていました」「知らない女と歩いているところを見たんです」といった程度では、決定的な証拠にはならない。
「決定的な証拠とは、性行為があることが明らかにわかるLINEのやりとりや、行為中の写真、ラブホテルに出入りしている現場の写真など。証拠能力の弱いものは、数が多くなければ『不貞行為』があったことを証明しにくいのです。
探偵や興信所を使う前に弁護士に相談すれば、どんな証拠が必要なのかわかるので、費用を抑えることにもつながるはず。また『弁護士会照会』といって、入国管理局への渡航歴の照会をかけることなどもできる。過去に弁護士会照会によって海外への不倫旅行が明らかになったケースもあります」(松井さん)
離婚か、慰謝料か、その両方か。“シロ”ならそれに越したことはないが、泣き寝入りだけはしないようにしたい。
※女性セブン2023年2月16日号