「ふらっと立ち寄りたい」という言い分
IT企業に勤務する40代女性・Bさんは、50代夫の「予約しない習慣」をボヤく。
「いまどき、映画館に予約しないで満席で見られなかった、希望する席がなかったから次の上映まで待つなんて人、信じられなくないですか? 映画を目的に行くんじゃなくて、あくまでふらっと立ち寄る感覚がいいとのこと。さすがに私と一緒に行くときは、私のほうで予約しますが……」(Bさん)
Bさんは映画館に限らず、飲食店でも予約しない主義を貫いている夫に呆れている。
「回転寿司もスマホアプリで予約できる時代なのに、夫は『ああいうのは、待つもんなんだよ』の一点張り。個人経営のお店の場合は、夫曰く、席が空いてるのに『予約席』にしたら、店の回転率が下がって迷惑だろうから、あえて予約しないというのが“わかってる客”だと言います。妙にこちらが納得してしまいそうな理屈を持ち出すから、強く言えなくなります」(Bさん)
そんな夫は理髪店でも、予約をしない。髪を切りに行って予約が埋まっていると、いったん家に帰ってくることがあるそうだ。
「出直す手間を考えたら、予約した方が絶対に効率的じゃないですか。夫になんで予約しないのか聞いたら、髪を切りたい時に切りたいから、ふらっと飛び込みたいんだそうです。自由というか……。コロナ禍で行きつけの理髪店が予約制になって、夫はめちゃくちゃ怒っていました(笑)」(Bさん)
もちろん、おじさん以外にも「絶対に予約しない」人はいるのかもしれないが、どういうわけだか、おじさんばかりが目立つ模様。予約したほうがラクだと思う人にとっては、その生態は理解しがたいようだ。(了)