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伝えるのは“建前”ばかり… 転職経験者たちが「前の会社に“本当の理由”を言わなかったワケ」

転職するときになぜ“本当の理由”を伝えないのか?(イメージ)

転職するときになぜ“本当の理由”を伝えないのか?(イメージ)

 転職をするからには、それ相応の理由があるはずだが、退職時に“本音”を語らない人も少なくないようだ。総合求人サイト『エン転職』が実施した「本当の退職理由」実態調査(2022年10月)によると、退職する「本当の理由」を伝えたかという質問に対して、「伝えなかった」と回答した人が約4割にのぼったという。なぜ「本当の理由」を伝えないのか、転職経験者にその理由を聞いた。

「職場が辛かった」とは言えない

 IT企業に勤務する30代男性・Aさんは、2度転職経験があるが、いずれも前の会社に“本当の退職理由”を言ったことはない。なぜなのか。

「転職って、何かしら“キツい部分”があるから他社に動くわけです。給料が安いとか、夜勤や立ち仕事が辛いとか、あるいはやりがいが見出せないとか。

 でも、それを言ったところで、僕の得にはならないじゃないですか。ただ単純に、言う必要がない。『年収アップのため』と言って、『うちは希望通り出す』みたいな神展開は期待していないし、仮にあったとしたら、逆に今までは何だったんだって不信感しか生まれない気がします」(Aさん)

 Aさんは転職の度に、「新しいことにチャレンジしたいから」で通しているという。

「ポジティブかつ、後腐れのない理由が一番だと思います。例えば、1回目の転職前にいた会社は、めちゃくちゃ給料は良かったんですけど、規律が厳しい生活で、病んでしまったから転職を決意しました。2回目の転職理由は、『上司が嫌過ぎた』でしたが、そんなの言えません。

 基本的には嫌われない程度の理由でお茶を濁すのが無難だと思います。SNS時代でもあるし、過去の悪口がどの会社に誰に伝わっているか、わからないですからね」(Aさん)

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