その職場では、Cさんの後、40代で「介護のため」と言って会社を辞めて、転職した人がいたという。
「その人と先日話をする機会があり、『親が病気をして心配なのは事実だけど、介護するほどではない。でも、病気と言うと何の病気かとか聞かれて面倒だから、介護ということにした』とのことでした。つまり“盛った”ということです。結婚とか介護は、相手がそれ以上何も言えなくなるいい理由なんですよね。もし、今私が前の職場の人に会ったら? 『結婚する予定だったけど、うまくいかなかった』と言えば済むことです(笑)」(Cさん)
転職する理由は人それぞれだが、退職時に“本当のこと”を伝えるかどうかは人それぞれ。あえて本心を隠す人にも、波風を立てず穏便に退職したいという思いがあるようだ。(了)