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年金世代は「確定申告してもたかが知れている」の誤解 配偶者特別控除の適用で「5年で28万円取り戻せる」例も

申告した控除の「15%分」が得になる

 山本氏はシニア世代の確定申告についてこう助言する。

「確定申告で控除が適用されて課税所得が圧縮できると、所得税が還付されるだけでなく、翌年の住民税が減額になります。住民税は一律10%なので、こちらの節税効果は所得が少ない人にとっても大きなインパクトとなります。確定申告で所得控除が適用されると、所得税が5%分還付され、住民税が10%分減額されるわけですから、『15%分の得』になると考えましょう。

 先ほど述べた38万円の配偶者特別控除を使い損ねている人がきちんと申告すれば、所得税と住民税を合わせて5万7000円の得になるわけです。しかも、5年までは遡って申請ができるので、使い損ねている人が一気に申請すれば28万5000円分を取り戻せる計算になります。ぜひ見直してもらいたい」

 本来、使えるはずの控除をフル活用することが、逼迫する家計を助けることにつながる。(了)

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