メジャー6年目を迎え、WBCでの活躍も期待されるロサンゼルス・エンゼルスの大谷翔平選手。米・アリゾナ州テンピのキャンプ地に大谷選手が乗り付けたクルマを見て、自動車ライター佐藤篤司氏は、意外に感じた点があったという。シリーズ「快適クルマ生活 乗ってみた、使ってみた」。今回は、佐藤氏がインフルエンサーと愛車の関係についてレポートする。
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昨年8月、ポルシェ・ジャパンとのアンバサダー契約を結んだメジャーリーガー、大谷翔平選手。その後、日本でのクルマ移動でポルシェのバッテリーEV(BEV)、タイカンの最強モデルであるターボS、それも真っ赤なボディカラーに乗っているところをメディアに取り上げられ、ずいぶんと話題になりました。ポルシェ・ジャパンとのアンバサダー契約があるので、ポルシェを愛車として乗るのは当然ではあります。
最高出力761馬力、時速100kmに2.8秒で到達する性能を持つこのクルマ、その価格は約2500万円であっても、大谷選手の収入があれば問題ないはず。ただ、あくまでも予想ですが、メディアなどで愛車として紹介されたタイカンは、ポルシェ・ジャパンが貸し出している車両の可能性があります。契約が公表されたときに、そうした詳細までは明確にされないことが多いのですが、こうしたビッグスターの場合は貸与と言うことが多いと思います。
そこで今回、気になった報道のワンシーンなのですが、現地の春季キャンプに通訳の水原一平さんがポルシェのSUVとして人気の白いカイエンの左ドアから降り、大谷選手は助手席から降りてきたのです。報道された画像の不鮮明でリアスタイルだけでしたから、グレードまでは確認できませんでした。
一般的に「ポルシェと契約しているなら別に問題は無いのでは」と思うでしょうが、日本のインポーターとの契約で、海外での行動まで制約するとは考えにくいのです。もちろんドイツのシュツットガルトの本社や北米のインポーターとの契約もあり、どこへ行ってもポルシェが全面バックアップします、というなら不思議なことではありません。しかしポルシェ・ジャパンとの契約だけで考えれば、国外に出てしまえばポルシェ以外のクルマに乗っていたとしても問題はないはずです。