待ちに待ったGWはもう目の前。久しぶりに旅行を楽しもうとする人も多いのではないだろうか。だが、繁忙期ならではの混雑や価格高騰に、不安な声も上がっている。
都内在住の主婦・平山智子さん(仮名・53才)は浮かない顔をする。
「コロナ禍が明けたのでGWは家族旅行をしようと思っていますが、どこも混んでいるし、値段も高い。いまからでも間に合って安く行ける場所を探していますが、そんなところ、あるのでしょうか」
実際、国内旅行の需要はコロナ禍前の水準に戻っている。トラベルジャーナリストの橋賀秀紀さんが言う。
「外国人旅行者が増えていることもあり、国内の人気観光地の混雑は必至でしょう。コロナ禍でかなり値下がりした宿泊代も元に戻り、そこに物価高も重なっています。久しぶりに旅行する人は“高い”と感じるかもしれません」
しかし、諦めるのは早い。
「東京や京都、大阪といったメジャーな場所は混雑していても、外国人旅行者に目をつけられていない観光地はまだまだあります」(橋賀さん)
気がかりな旅費について、トラベルライターの永田さち子さんはこう話す。
「ただでさえGW中は飛行機代が割高で、しかも搭乗時期が近くなればなるほど高騰する。一方、鉄道は指定券が数百円高いだけで、運賃は変わりません。交通費を安くすませるなら鉄道がおすすめです」
専門家にいまからでも間に合うGWの「穴場」とお得に旅する裏技を聞いた。
意外と穴場なのがビジネスホテル
永田さんがイチオシする旅行先は、静岡県三島市周辺だ。
「三島は富士山の雪解け水が湧き出す『湧水の郷』と呼ばれています。青い水面が美しい柿田川や、坂口健太郎さんと小松菜奈さんが主演の映画『余命10年』のロケ地にもなった源兵衛川などが市内を流れ、せせらぎ沿いにはテラス席のあるレストランやおいしいコーヒーが飲めるカフェ、有名なうなぎ店もあります。川沿いの遊歩道を散策したり、レンタサイクルで走るのも気持ちいいと思いますよ。駅から歩いていける範囲には、昨年のNHK大河ドラマ『鎌倉殿の13人』の源頼朝、北条政子と縁の深い三嶋大社もあります」(永田さん・以下同)