再び蔓延する新型コロナウイルスの影響で、夏旅行を躊躇する人もチラホラ。そんなときでも旅気分を楽しませてくれる「駅弁」の人気動向を探ってみよう。
今年は日本の鉄道開業150周年。それから13年後の1885(明治18)年に栃木県の宇都宮駅で初登場した「駅弁」も130年以上の歳月を重ねてきた。
「駅弁屋の数は廃業・撤退などで毎年のように減る一方ですが、駅弁の種類自体は増え続け、現在2000種類くらいとバリエーション豊か。味もこの20年でどんどんおいしくなり、進化しています」
そう話すのは「ウェブサイト駅弁資料館」の館長・福岡健一さん(48才)だ。
2001年のサイト開設以来、20余年かけて8000食以上を実食してきた駅弁愛好家の福岡さんが今回解説するのが、東京駅にある駅弁売店「駅弁屋 祭 グランスタ東京店」のランキング(表参照)に登場する人気駅弁の数々だ。
「昨年の年間ランキングと今年4~6月の最新ランキングを見ると、ここ20年人気をキープする牛肉系に限らず、近年に発売された海鮮系や、革新性を持った伝統系の駅弁が交じっているのが印象的です」(福岡さん・以下同)