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家計

作家・中村うさぎさん 65才で貯金ゼロでも「収入の中でうまくやっていくだけ」、贅沢生活には未練なし

中村うさぎさんは病気で仕事を減らしたが、それでも不安はないと語る

中村うさぎさんは病気で仕事を減らしたが、それでも不安はないと語る

 ブランド品の購入やホストクラブ通いで散財する──そんな毎日を赤裸々に綴ってきた作家・エッセイストの中村うさぎさん(65才)。65才のいまも貯金はないという。

「というか、家計は夫(55才)任せでよくわからないの」と話す。ただ、買い物にのめり込み始めたのは33才のときだったことはよく覚えているという。

「ライトノベル『ゴクドーくん漫遊記』シリーズ(角川スニーカー文庫)が売れてかなりの印税をいただいたんです。そのとき、自分へのごほうびとして60万円のシャネルのコートを買ったの。でもこれが買い物依存になるきっかけになったのよね」(中村さん・以下同)

 服飾費で年間2000万円、ホストクラブ通いで年間3000万円を費やしたこともあったという。足りないときは出版社から前借りしたり、消費者金融から借りたりした。

 しかし、50才目前で閉経を迎えると同時に、物欲が激減。買い物の機会が減ったことで消費者金融への360万円以上の借金も完済できたという。

 ところが、ようやく生活が落ち着いたのも束の間、体に異変が……。病院に行くとそのまま入院となり、心肺停止の状態にまでなった。難病「スティッフパーソン症候群(※)」だった。55才のときのことだ。

【※主に体幹部分に筋硬直や筋けいれんが起こり、全身へと症状が進行する疾患】

「このときのことはほとんど覚えていなくて……。治療に充てる貯金がなかったのは確かだけど、それも高額療養費制度のおかげで総額4万~5万円くらいしか払わないで済んだの」

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