日本列島を襲う災害級の酷暑。7月12日に東京都八王子市が39.1℃で今年最高気温をマークしたが、16日には群馬県桐生市が39.7℃を記録しトップに。“暑い街”として知られる埼玉県熊谷市や岐阜県多治見市なども39℃台後半で追いかける。
目まぐるしく順位が入れ替わるなか、歴代最高気温の41.1℃を持つ静岡県浜松市が伸び悩み、今年の最高気温は38.2℃で頭打ちだ(7月19日現在)。浜松市在住の50代男性が語る。
「ここは気温も湿度も高いから蒸し風呂状態になる。吹き込んでくる風も熱くてね。この厳しい暑さに、夏になると浜松駅前のご当地ゆるキャラ『家康くん』もうちわを持つくらいだよ(笑)。ただ今年のこの時期は例年よりもまだマシかも。他のとこに負けているのは癪だけど、勝負は8月に入ってからかな」
浜松市の観光・シティプロモーション課は「暑いのも良いことばかりではないので、今年も1位を!とは言えませんが……」としたうえで、こう語った。
「歴代最高を記録したことをきっかけに、“暑い街・浜松”のプロモーションに力を入れています。この8月には大河ドラマ『どうする家康』にあわせて水鉄砲合戦を開催しますし、昨年は各業界で活躍する“アツい”市民にインタビューし、発信しました。
また、全国の暑い街が集まった『アツいまちサミット』という組織もあって、浜松市も一昨年あたりから参加しています。暑さ対策を啓発しつつ、暑い街の魅力を知ってもらえるような取り組みを行なっています」
一般社団法人『アツいまち』には浜松市や熊谷市はじめ全国屈指の“暑い街”が参加しており、行政機関や民間企業と連携して「暑さを逆手に取ったまちづくり」を行なっている。ライバル同士、切磋琢磨しながら高め合っているというわけだ。