藤川里絵「さあ、投資を始めよう!」

新NISA「成長投資枠」でアクティブ投信をどう狙うか? 「過去10年で平均20%超リターン」の日本株投信にも注目

新NISAでアクティブ投信に投資する際に、注意すべきことは?(写真:イメージマート)

新NISAでアクティブ投信に投資する際に、注意すべきことは?(写真:イメージマート)

 来年1月から開始する新NISA(少額投資非課税制度)。投資枠が年間360万円まで広がるので、投資の選択肢を多く持つことができる。では、アクティブ投信を購入したい場合、どのように考えればよいのか。『世界一楽しい!会社四季報の読み方』などの著書がある個人投資家で株式投資講師・藤川里絵さんが解説するシリーズ「さあ、投資を始めよう!」。第64回は、「新NISA成長投資枠とアクティブ投信」について。

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 新NISA制度では、つみたて投資枠120万円、成長投資枠240万円の年間投資枠が設けられています。つみたて投資枠では、おもに既存のつみたてNISAで対象となっている投資信託のつみたてが可能。一方の成長投資枠では、上場株式、投資信託、ETF(上場投資信託)などより幅広い商品が購入できます。

 先日10月6日に、成長投資枠で購入できる投資信託のラインナップが追加で発表されました。現時点では、投資信託1682本あり、そのうち7割ほどがアクティブ投信になります。

 もちろん成長投資枠でもつみたて投資枠と同様のインデックス投信を購入してもよいのですが、せっかくなら少し冒険して、アクティブ投信を買ってみたいと思う人も多いでしょう。

アクティブ投信の注意点

 成長投資枠の対象商品となる投資信託では、現行の一般NISAにはない条件が付け加えられています。条件は以下の3つです。

【1】信託期限が無期限、または20年以上
【2】決算頻度が毎月でないこと
【3】ヘッジ目的の場合を除き、デリバティブ取引による運用を行っていないこと

 あくまでもNISA制度は、わたしたち個人の資産形成が目的なので、短期的に頻繁に売買するものではなく、長期投資を前提に商品の条件が設定されています。

 ただし、対象商品にリストアップされている投資信託は、各運用会社が提案した商品をそのまま採用しており、金融庁の基準で「毎月分配型」投信などは排除されていますが、購入者目線での「質」は問われていません。つまり、金融庁が選んだものだから“とりあえず大丈夫”とはならない、ということです。

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