いわゆる「お宝保険」というものが存在する。2000年頃にデフレが本格化する前に加入した、個人年金を含めた金融商品の中には、今では考えられないような高利率のものも存在する。「その頃に個人年金に加入し、今でも入っている人は満期になるまで絶対手放さないほうがいい!」と言うのは、自身も1997年から「お宝保険」に加入しているネットニュース編集者の中川淳一郎氏(50)だ。一体どれほどの「お宝」なのか──。
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私は1997年7月、24歳になる8月からの契約で、とある個人年金保険に加入しました。当初は「こんなもん、カネを使い過ぎる自制心のないヤツが、強制的に貯金するようなものだろ(笑)」みたいな感覚でしたが、最近、あらためてこの年金の証書を見たらぶったまげた。その前に、2023年10月現在で新たに個人年金に加入した場合のシミュレーションを見てみましょう。
某年金保険の試算サイトで、当時の私と同じ「男性・24歳」と入力してみます。「月払1万円プラン」では65歳まで毎月9999円を支払い続け、65歳段階で第1回目の年金受給があり、以後74歳まで10回に分割して年金を受け取ります。累計で払い込む保険料は約491.9万円で、受け取る年金の累計額は約524.9万円。返戻率は約106.6%と出ました。
「月払1万5000円プラン」は毎月1万4998円を支払い、累計保険料は約737.9万円で、年金累計額は約787.3万円。返戻率は1万円コースと同じで106.6%。まあ、今の低金利の日本ではこんなものなのでしょう。