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【相続税対策】覚えておきたい仕組みと特例 使い勝手が改善された「相続時精算課税制度」、教育資金や結婚・子育て資金の「一括贈与」、必要なときに使える「都度贈与」

親の生前にできる相続税対策は少なくない(イメージ)

親の生前にできる相続税対策は少なくない(イメージ)

 相続をスムーズに進めるには仕組みをよく理解したうえで、親の生前から対策を進めることが重要だ。相続の基本ルールとともに、活用すべき諸制度の理解を深めたい。

新ルールとその“抜け道”

 財産目録と遺言書を作成していく流れのなかでは、“相続税対策が必要か”の判断が重要になってくる。

 仮に財産が5000万円で、配偶者と子2人が相続人となる場合、基礎控除(3000万円+600万円×法定相続人の数)を差し引いた残額の200万円が課税遺産となる。この課税遺産を法定相続分通り分けたと仮定して税額が算出される。このケースで相続税は20万円。大がかりな相続税対策は必要ない水準だとわかる。

 一方、試算した結果、相続税対策が必要と考えられる場合、生きているうちに子らに財産を渡していく生前贈与が選択肢になる。ただし、贈与による節税効果をより高めていくためには、ルールをきちんと把握しておく必要がある。愛知県在住60代男性が語る。

「父は5年前から、私と弟、妹にそれぞれ毎年110万円を贈与していました。その父が亡くなったため、3年分の贈与が無駄になりました」

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