新NISA(少額投資非課税制度)では「成長投資枠」「つみたて投資枠」で日本株・外国株・投資信託などに投資できるが、他の投資家たちはどんな銘柄に投資しているのだろうか。マネックス・ユニバーシティ室長・福島理氏が、2023年にマネックス証券のNISA口座で買われた銘柄の動向を分析し、新NISAの投資戦略を解説するシリーズ。第2回は日本株編。【全3回の第2回。第1回「投資信託編」を読む】
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投資信託で長期で米国株や全世界に投資すれば、損を出しにくいことは確かだ。しかしそれでは、よくも悪くも平均的なパフォーマンスしか期待できず、ほかの投資家と比べて利幅に大きな差は生まれない。投資に対するイメージや感覚がつかめた人や、まとまった資金がある人は「成長投資枠」を使って、個別株投資にもチャレンジしてほしい。
では、NISA口座ではどんな日本株が買われているのか。一番の特徴は、「高配当銘柄」だ。配当利回り3%以上ある銘柄が多くランクインしている。新制度では一度埋めた非課税枠も売却すれば復活するが、中長期で投資するのが基本だ。その意味でも、中長期で保有したい高配当株が引き続き人気化するだろう。
1位の日本電信電話(NTT)は配当利回りが3%近くあり、株式分割をして2万円程度で買えるようになったのが大きい。高配当株のなかでも、三菱HCキャピタルは25期連続、KDDIは21期連続増配となっている。こういった高配当かつ長期連続増配銘柄は長期保有に適しているといえる。