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無印良品、ユニクロ、H&M…ファッション業界に広がる“不要になった衣料品の回収サービス”を解説 その対象と利用方法、特典の有無

ファッション業界でリサイクル、リユースの取り組みが広がっている(写真提供/良品計画)

ファッション業界でリサイクル、リユースの取り組みが広がっている(写真提供/良品計画)

 これまでは大量生産・大量消費・大量廃棄されてきたファッション産業では、環境負荷を考慮したサステナブル(持続可能)な取り組みが広がっている。その動きのひとつが、ショップの店頭などでの古着回収サービスだ。

「買い物ついでにボックスに入れるだけで、環境に優しく手放せ、社会貢献できるので気分もいい」(58才・主婦)、「買う前に1枚処分が徹底できるので家に物が増えません」(35才・会社員)など利用者からは、前向きな声が多い。

 自社製品だけでなく、H&Mや洋服の青山では、他社製品も回収しており、ポイントやクーポンがもらえる店も多い。

 では、ファッション業界における具体的な取り組みを紹介しよう。

【無印良品】まだ着られる服を次につなぐ“ReMUJI”

 無印良品では、衣料品全般(下着、靴下、靴、バッグを除く)の店頭回収を、14年前から行っている。

「回収した服を確認してみると、まだ着られる服が多いことに気がつきました。日本は古くから染め直したり、布を組み合わせたり、刺し子をして補強をしながら、最後まで布を大切に扱ってきた歴史があります。そんな先人の知恵を生かし、まだ着られる服を日本で染め直し、新たに息吹を加えてアップサイクルして再販売する循環型プログラム“ReMUJI”を、2010年から展開しています」

 と話すのは、良品計画広報部長の本釜真由美さんだ。

 2015年からは、洗浄後に藍や墨などで「染めなおした服」を、2021年からは「洗いなおした服」と服をつなぎ合わせてリメイクした「つながる服」の販売も開始。

【無印良品】ReMUJIの「染めなおした服」は、洗浄後(左)、藍色や黒色に染められる

【無印良品】ReMUJIの「染めなおした服」は、洗浄後(左)、藍色や黒色に染められる

「一着ずつ表情が違うので、手に取って確認していただきたくて通販はしていません。販売は無印良品新宿靖国通り店など全国で27店舗のみですが、回収サービスは全店舗で行っています。今年より『ReMUJI』の商品の見本について全店舗でディスプレーを行っているので、興味を持ってくださるかたも多いんです」(本釜さん)

 現在、「MUJIマイル」が3倍もらえる回収キャンペーンが実施されている。

●回収サービスの参加条件
【対象】無印良品で販売している衣料品全般。※下着・靴下・靴・バッグは対象外
【場所】無印良品全店(衣料品以外は、店舗によって回収アイテムが異なるので注意)
【特典】7月1日までは「回収キャンペーン」でポイント3倍の「3000MUJIマイル」を付与(1日1回上限)。それ以降は「1000MUJIマイル」が付与される

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