今年も夏休みシーズンがやって来る。夏季休暇の過ごし方を考えるなか、旅行や帰省を計画する人も多いだろうが、そうした人たちにすり寄るように、行き先の名産やお土産を買ってくるように頼む人たちがいる。「京都に行くんだったら『八ツ橋』買ってきて」「北海道に帰省するなら『白い恋人』お願い」といった具合だ。
自分と相手との関係性や頼まれたものにもよるだろうが、“図々しいお願い”と感じる人も少なくないようだ。「ついでに買ってきて」と言われたことのある人たちに、本音を聞いてみた。
要求がだんだん過大に
メーカー勤務の20代男性・Aさんは、長野県出身。帰省シーズン前になると、職場の人たちから決まって「この夏は実家に帰るの?」と“さぐり”を入れられるという。
「お盆前や年末になると必ず聞かれます。実家があるのが長野県なのですが、りんごのお菓子、おやき、そば、野沢菜漬けなどといった名産を買ってきてほしいというオーダーをよく受けます。定番のおみやげならそれほど負担ではないのですが……」
故郷の名物が好きな人たちがいることは、単純に嬉しいと思っていたAさんだが、「だんだん要求が過大になっているような」と苦笑いだ。
「土産物なんて普段買わないので、忘れることもあって、がっかりされたことがありました。あと、最近は隣の岐阜県の名産まで頼まれました。『実家からは遠いので、どうしても欲しいならネットで買えば』と言ったら、『送料かかるじゃん』『旅行気分を味わいたいんだよね』などと言われてしまいました。今度実家に帰省するにしても、『アンテナショップで買える』『最近売ってない』『店が閉まった』などという言い訳で“パシリ”からは逃げようかと思っています」(Aさん)