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【SNSで話題】新紙幣「一万円札と千円札の1のデザインが違うのはなぜ?」日本銀行に聞いてみた 他にも券面ごとの違いがたくさん

7月3日から発行された新しい日本の紙幣(時事通信フォト)

7月3日から発行された新しい日本の紙幣(時事通信フォト)

 7月3日から発行された日本の新紙幣には、一万円札に渋沢栄一、五千円札に津田梅子、千円札に北里柴三郎が起用されている。XをはじめとするSNSでは新紙幣のデザインが話題になっており、たとえば「一万円札と千円札の1のデザインが違うのはなぜか」と疑問に思う人も少なくないようだ。千円札の1は“シンプルなまっすぐの縦棒”になっていて、一万円札の「1」とは違っていることがわかる。

 そこで、新紙幣発行の理由やそのデザインについて、日本銀行に話を聞いた。

偽造防止技術とユニバーサルデザインに力を入れた新紙幣

「今回の改刷(銀行券のデザイン変更)については、約5年前の2019年4月9日に当時の麻生財務大臣により決定されました。

 2004年11月の前回改刷から約20年が経過し、この間に民間の印刷技術やコピー機などの印刷技術は大幅な進歩を遂げていることから、中長期的な偽造抵抗力を確保する必要があると考えたものです。

 また、目の不自由な方や外国人のためにも、ユニバーサルデザインの考え方を踏まえた紙幣デザインが世界の潮流であることから、より偽造しにくく、誰にとっても使いやすい紙幣となるようにと考えてきました。

 今回の改刷は、このような状況を踏まえ、独自性と先進性を備えた最新の偽造防止技術を搭載するとともに、どなたにも、より分かりやすいものとすることを目指しています」(日本銀行・担当者。以下同)

 新紙幣の偽造防止技術では、インキを高く盛り上げる「深凹版印刷」という印刷技術が用いられ、従来からの肖像のすかしに加え背景に高精細な「すき入れ(すかし)」が入っている。

 ほかにも、紫外線をあてると日本銀行総裁の印章や模様の一部が発光する「特殊発光インキ」や、傾けると左右両端にピンクの光沢が見える「パールインキ」、虫眼鏡などで見るとコピー機では再現できないほど小さな“NIPPONGINKO”の文字が見える「マイクロ文字」など、印刷技術もふんだんに活用されている。

 なかでも、肖像が三次元に見えて回転するホログラムは、銀行券への搭載は世界初だという。

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