東京土産の定番として知られるお菓子「東京ばな奈」。もちろんそのまま食べても美味しいのだが、もっと美味しく食べたい! ということで、同商品の販売・製造を手がけるグレープストーン(東京都中央区銀座)に、東京ばな奈の知られざる美味しい食べ方や、販売員たちに人気の商品について聞いてみた。(第2回)
ロングセラーを続ける「東京ばな奈」だが、世代を超えて人気がある理由、味わいの秘訣はどこにあるのだろうか。グレープストーン企画開発本部ブランドコミュニケーション部の広報担当者が語る。
「本物のバナナを裏ごししてバナナカスタードクリームを作っています。当時はバナナの香料だけのお菓子が多かったようで、そこがまず美味しい理由ですね。スポンジ生地を1度焼いてから蒸しているのも、こだわりのポイントです」(広報担当者・以下同)
ベーシックな「東京ばな奈」は発売から33年が経過しているが、味わいに変化はあるのか。
「味はほとんど変わっていないですが、原料の変更や改良は常に行なっています。それは味を変えるためではなく、味を守るためです。時代とともに新しい衛生的な手法や進化した原料が出てきますので、それらを積極的に取り入れながら、皆さんの記憶の中の美味しい『東京ばな奈』を守り続けています」
冷蔵庫、冷凍庫で冷やして食べる“冷やしばな奈”
もちろんそのまま食べても美味しい「東京ばな奈」。さらに美味しく食べる一工夫にはどんなものがあるのだろうか。
「それぞれの方のお好みになりますが、たとえば、冷蔵庫で冷やしてから食べると常温とは違った味わいを楽しめると思います。私は“冷蔵庫で冷やす派”です(笑)。私は年中無休で冷やしていますが、特に夏は冷やすのがおすすめです。
冷凍庫で冷やすのも美味しいんですよ。社内では“冷凍庫で冷やす派”もいます。冷凍庫で冷やす場合の注意点は、冷やす時間です。食べる1時間~1時間半前に冷凍庫で冷やすと、スポンジ生地の柔らかさが残りつつ、中のクリームがアイスクリームのようになって美味しく食べられます。
冷凍庫で長時間放置して完全に凍らせてしまうと硬すぎるので、冷凍庫に入れたことを忘れず、適時に取り出してくださいね。カチカチに凍らせてしまったら、常温の場所に置いて食べごろを待てば大丈夫です。暑い時期は半アイス状態にして食べるのも人気があります」
こうした“冷やしばな奈”の他にも様々なアレンジの仕方があるという。
「フレンチトースト風にアレンジするのもおすすめです。『東京ばな奈』をまず牛乳に浸します。牛乳がスポンジ生地に浸透して柔らかくなった『東京ばな奈』を、バターを入れて温めたフライパンにのせて、じわじわと両面を焼いたら完成です。簡単に、卵無しで美味しくフレンチトーストのような『東京ばな奈』をつくることができます」