「初心者が長く投資を続けるためのコツ」とは(時事通信フォト)
本誌・週刊ポストで資産防衛術について指南してきた経済アナリストの“モリタクさん”こと森永卓郎さん(享年67)。今年1月に亡くなる直前まで、来る株価大暴落による「令和恐慌」に警鐘を鳴らし続けてきた。まさに今、トランプショックで株価が乱高下するなか、モリタクさんの遺した教えをどう活かしていくべきか。モリタクさんに学びながら、「投資するな」というスタンスだった父とは異なる考えも持つようになった森永康平氏(40)に、危機の時代を乗り切るための資産防衛術を聞いた。
投資したことを忘れる方法
康平氏の基本的な考え方は「身の丈にあった守りの投資」だという。
「大原則は生活に無理のない範囲でやること。そして、それを続けることにあります」(以下、「」内の発言は康平氏)
その点においては「父の姿勢や考え方に影響を受けた」と振り返る。「(身の丈以上に)生活水準を高めない」として、モリタクさんは贅沢を嫌った。それは子供のみならず孫に対しても一貫していた。
「一般的に祖父は孫に甘いもの。父も私の子供と外食する際、『何でも食べていい』と最初は言うのですが、結局、自分の保有している優待やポイントを使える店ばかりで、豪華な食事はさせてもらえなかった(笑)。
父は『投資は儲かるものと思うな』と言っていましたが、私も投資による資産の増減は人生設計に入れずに生活しています。投資がうまくいかなくても無理なく暮らしていけるようにして、失っても大きな痛手にならない余剰資金から投資すべきです」