大谷翔平人気でドジャース開幕シリーズも大盛り上がり
ドジャース・大谷翔平(30)が生み出す巨額マネー。それが桁違いに大きいことが、6年ぶりに日本で開催されたMLB開幕戦で改めて明らかになった。“大谷フィーバー”に沸いた嵐のような1週間が過ぎ去り、はっきりと見えてきたのが「SHOビジネス」のもたらすインパクトの大きさだった。
ドジャース×カブスの開幕シリーズでは、国内外の22社がMLBとスポンサー契約を結んだ。後援金の規模は昨年3月に韓国・ソウルで開催されたドジャース×パドレスの開幕シリーズから240%増となる見込みであることが明らかになった。
新聞・テレビは東京ドームを埋めつくす大観衆の興奮を伝えたが、その熱は全国に及んでいた。当日に関西から東京ドームでの観戦に向かったというスポーツジャーナリスト・広尾晃氏が言う。
「新幹線は朝から満席で、東京駅から東京ドームのある水道橋駅に向かう駅のコインロッカーは軒並み使用中。ドーム内には大きな荷物が持ち込めないが、普段の試合では“穴場”のロッカーもすべて埋まっていた。全国からの大谷目当ての観客の多さを思い知りました」
日本国内だけでも巨額のマネーが動いた。経済効果の試算で知られる関西大学名誉教授の宮本勝浩氏が語る。
「国内の人気球団が優勝争いをする1試合の経済効果は4億円ほど。今回はチケット代がNPBの4~5倍なので経済効果も単純に4倍として2試合で32億円。これに1試合8億円の効果が見込まれる巨人、阪神とのプレシーズン戦4試合を合わせて64億円。さらに各球団200人の旅費や滞在費、大谷がCMに出る商品の売り上げ等を加えると、79億円になります」
開幕2戦目で大谷は右翼席にホームランを放ったが、「あの1本でグッズの売り上げが伸び、1億円の効果が加わったと見ています。経済効果はトータルで80億円と算出される」(宮本氏)という。
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※週刊ポスト2025年4月11日号