東山一悟さんがいま注目する日本株銘柄とは(イメージ)
トランプ・ショックに世界の株式市場が揺れているが、「全体が下がっていても、その会社の価値が下がっていないのであれば、むしろ安く買えるチャンス」とするのは、投資で2億円の資産を築いた東山一悟さん(56)だ。2011年からインデックス投資を軸に、個別銘柄などへの投資を組み合わせる“コア・サテライト戦略”を取り、2000万円程度だった資産を約10倍に増やした東山さんは、相場が大荒れの今、どのような銘柄に注目しているのか。
■前編記事:《トランプ・ショックの乗り越え方を“億り人”に聞く 資産2億円の東山一悟さんは「『下がった時はバーゲンセール』と思いましょう」「ただし一極集中は危険」の心構え》
個別株も投資信託も「長い目で見ることが大事です」と東山さんは語る。
「誰もが知る大企業でも、5年10年と待つことで株価が5倍以上になる可能性を秘めていることがあります。そういう企業を見つけられるといい。特に、市場全体が大きく下落している時は、他にはない製品やサービスを提供している、実力のある企業をチェックする。『会社四季報』を熟読するといったやり方をせずとも、身近な生活のなかにもヒントはたくさんあります」(東山さん、以下「」内は同)
トランプ米大統領の打ち出す関税措置で世界同時株安の様相を呈しているが、東山さんはかつて世界的な経済危機の最中に仕込んだ銘柄での成功体験があるという。
「2000年のITバブル崩壊後、総合商社・丸紅の株価が異様に下がっていました。本社の近くを歩くと夜遅くまで電気がついているし、いくらなんでも潰れることはないと考えて株を購入したところ、その後の5年で8倍ほどになりました。
また、2008年のリーマンショックのタイミングで、ソフトバンク(現・ソフトバンクグループ)がiPhoneを日本で発売しました。当時、日本でiPhoneを扱うのは同社だけだったのに、株価はすごく下がっており、今の30分の1くらいだった。市況が悪い時に実力のある会社の株を安く手に入れられた代表的なケースでした」
そうした経験を踏まえ、世界経済が動揺の只中にある今、東山さんはどのような銘柄に注目するのか。具体的に教えてもらった。
(以下、東山さんが厳選した最新注目銘柄5選を表組みで紹介)