「推し活投資」で人気を集める銘柄とは(写真:イメージマート)
日経平均株価が大暴落し、市場は混乱を極めている。だが、むしろ株価が下がったいまこそ“買い”と考える人もいるだろう。そこで注目されるのが「推し活投資」。消費が低迷しても“推しへの投資を惜しまない”人は多く、推し活銘柄に注目が集まっている。
「推し活」の市場規模は約8000億円
物価高騰や増加する医療費など、日々の生活や老後への不安が増大する時代において、私たちの生活に潤いをもたらし、よりどころとなる存在が“推し”だ。松井証券の調査によると、いまや日本人の約6割に“推し”がいるという。内訳はアニメ・漫画・ゲームのキャラクターが22.7%、アイドル(国内)が21.7%、スポーツ選手・チームが19.7%を占めるという結果が出た。推しを応援するファンの活動「推し活」の市場規模は約8000億円といわれ、経済に与える影響も大きいと語るのは松井証券のシニアマーケットアナリスト・窪田朋一郎さんだ。
「個人消費が伸び悩むなかでも、推し活のためには最優先でお金を確保したいと考える人が多いです。推し活に月3万円以上を使っている人のうち、約3人に1人が資金を投資で得ているという分析もあります。
なかでも、推しのキャラクターやアイドルに縁の深い企業の株を買い、応援しながら資産を増やす投資スタイルが広がっており、これを“推し活投資”と呼びます」
女性向け株式投資スクール「ハナミラ」代表の松下りせさんは、推し活投資の魅力について、「日常の延長線上でできて楽しめるうえ、推しを応援する気持ちが一層強まる」と話す。
「投資を通じて、推しや企業の成長を実感できるのがメリットです。企業の業績が上がれば当然株価は上がりますし、自身の資産も増える好循環につながります。配当金をグッズやコンサートの費用に充てることもできますし、株主優待を通じてコンサートなどに参加しやすくなったり、限定グッズを獲得できるのも魅力ですね」