小売業の不振が目立つ中、絶好調なのがドン・キホーテ(以下、ドンキ)を運営するパン・パシフィック・インターナショナルホールディングスだ。
2019年6月期第2四半期(2018年7~12月)の連結決算は、売上高5134億円、営業利益300億円、当期純利益が236億円で過去最高益を更新。通期業績予想も上方修正するなど、まさに飛ぶ鳥を落とす勢いだ。小売業界ではアマゾンなどのネット通販が大きな存在感を見せているなか、ドンキのリアル店舗の魅力はどこにあるのか。実際にドンキで買い物をするファンたちに聞いてみた。
「アマゾンでもおすすめの商品が表示されますが、何か違うんですよね。一方、ドンキの場合、別に買おうと思っていなかったのに、なぜか買ってしまうというか、不思議な魅力があります。ついつい長居してしまうし、結局何かを買っていることが多い」
そう語るのは30代男性会社員のAさんだ。特に週末や休日の深夜に行くと、“衝動買い”してしまうことが多いという。
「普段、食料品や衣類などをよく買うんですが、ドンキの最も“危ない”時間帯は深夜だと思います。柔軟剤を切らしていたので買いに行ったら、迷路のようなあの空間で宝物を見つけた気分になって、予定になかったものを購入することも多いんですよね。この前なんて、スマートウォッチを買ってしまいました。でも後悔しているわけではありません。そういった買い物のワクワク感って、最近なかったので楽しいです」(Aさん)