8月の夏枯れ相場を前にイギリスでは首相選挙が行われ、30~31日にはドル利下げ発表も予想されるFOMC(連邦公開市場委員会)が控える。FX(外国為替証拠金取引)などで、数億円規模の利益を残してきたカリスマ主婦トレーダー・池辺雪子さんが、夏休み前の相場見通しを紹介する。
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イギリスでは首相選挙が行われ、予想通りボリス・ジョンソン氏が新首相の座を射止めました。マーケットはジョンソン新首相の誕生を織り込み済みで大きくは反応していません。こうした相場に影響を与えるイベントが、夏休みを前にいくつか続いているため、ドル円以外にもポンド円やトルコリラ円などの現状を解説していきましょう。
まずポンド円ですが、現在は弱含んで推移しています。2月は1ポンド=141円まで落ち込んだものの、3月には1ポンド=148.90円まで上昇しました。しかし7月までに、3月までに上昇した約7.90円の値幅を超え、1ポンド=133.65円まで下落。月足・週足レベルでのテクニカル指標はポンドの弱さを示唆しており、目標価格は133.10円と予想します。
次にトルコリラ円についてです。25日にトルコ中央銀行の金融政策決定会合があり、政策金利は24%から19.75%に利下げされました。利下げの発表直後は18.49円まで下押ししたものの、その後は19円台で推移。日足レベルのテクニカルでは、移動平均線はゴールデンクロスのままです。利下げ直後の下落は、買いポジションの保有チャンスだったといえるのではないでしょうか。
日経平均やドル円の先行きは?
日経平均については、日足レベルで移動平均線がゴールデンクロスし、週足レベルでも移動平均線短期線が中期線を上抜いてゴールデンクロスしました。また、一目均衡表の雲を上抜けしています。
ドル円は、30日と31日のFOMCを控え、1ドル=107~108円台での推移が続いています。月足レベルで各テク二カル指標を見ると、ポリンジャーバンドのマイナス2シグマが106円台にあり、買われ過ぎ・売られ過ぎを示唆するストキャスティクスは、低いパーセントで推移をしているので、100円近くまでの円高は考えづらい状況です。