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3児の母・弁護士の大渕愛子さんが開発、“ベッドインベッド”誕生裏話

櫻花屋の「いつもいっしょベッド」

櫻花屋の「いつもいっしょベッド」

 櫻花屋(さくらや)の『いつもいっしょベッド』を開発したのは、3児の母でありメディアでも活躍する弁護士の大渕愛子さんだ。

 大渕さんは、2015年に第1子を出産し、現在では4才、2才、1才の子を持つ母だ。乳幼児を育てる際、世の中の父母を悩ませていることの1つに、ベビーベッドの問題がある。大人は、赤ちゃんに囲みのある安全なベビーベッドで寝てほしいと考えるものの、1人で寝たがらない赤ちゃんは多く、購入したベビーベッドは結局無用の長物になることが多い。

 おとなしくベビーベッドで寝てくれたとしても、子供が成長すると処分に困るという問題点もある。ベッドや布団で大人と一緒に川の字で寝るのもいいが、寝返りなどで小さな赤ちゃんを押しつぶしてしまうのではないかという不安も拭い切れない。大渕さんもこのような悩みをもつ1人だった。そこで、アメリカ在住の友人に相談したところ、ベッドインベッドをすすめられた。

 ベッドの上にクッションの入った布製の赤ちゃん用ベッドを置いて寝るものだ。持ち運びもできるため、いいアイディアだと思ったものの、ベッドを囲む布地が柔らかすぎて触れるとすぐにへたってしまい、安全とは言い切れない。なかなか理想のベッドを見つけることができなかったため、自分で開発することに決めた。実は大渕さん、『いつもいっしょベッド』を開発する前には、『ぐっすり座布団』という寝かしつけ用おくるみを開発し、ヒットさせた経験もあるのだ。

 試作を何度も行う中で、綿がしっかり詰まったチューブ状のクッションで周りを囲むと、安全に赤ちゃんを寝かせられることがわかった。この囲みは、お母さんのお腹の中にいた時の感覚を味わえるようで、赤ちゃんも安心して眠ることができるという。また、清潔さを保てるよう、カバーとマットの両方を洗える設計になっている。開発は、弁護士としての仕事と子育てをしながら行われたため、1年半の時を経て2019年7月にようやく商品が完成した。

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