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ホロン:次世代半導体製造プロセスの普及を追い風に業績拡大へ

ホロン(7748):市場平均予想(単位:百万円)

ホロン(7748):市場平均予想(単位:百万円)

企業概要

 ホロン(7748)は、電子ビーム技術を使って半導体ウエハやフォトマスク上の回路寸法が正しく設計されているかを検査・測定する「微小寸法測定装置」の開発・製造・販売を行っている企業です。

 特に、フォトマスク用の電子ビーム微小寸法測定装置を主力製品としており、光学式、SEM方式を含めても、マスク用寸法測定装置ではトップシェアを取っているようです(同社推定)。ちなみに、SEM方式では、アプライドマテリアルズ(米国)やライカ(ドイツ)よりも同社が先行しており、同社製品がデファクトスタンダードとなっているとのこと。

 顧客は大半が半導体メーカーやマスクを製造するマスクメーカーなど、国内外の大手メーカーなので、顧客基盤は安定していると言えます。なお、海外売上高比率は85%と高水準です。

 半導体製造工程の微細化が進む中、次世代露光技術であるEUV露光技術が量産適用されたことで、EUV露光技術に対応できるフォトマスク用CD-SEMを扱う同社の事業環境は非常に良くなっています。

注目ポイント

 足元の業績でもフォトマスク用CD-SEM「Zシリーズ」やフォトマスク用DR-SEM(観察及び分析)「LEXaシリーズ」の販売が好調で、それを踏まえた業績の上方修正も実施されています。これらの製品は、EUV露光を使用する最先端半導体メーカーからの引き合いが強く業界標準になりつつあるとされており、EUV露光技術が本格普及を迎える中、今後も受注を拡大させることが期待されます。

 また利益面でも改善が見込まれます。同社は設立翌年1986年に電子ビーム微小寸法測定装置を開発以降、モデルチェンジを繰り返しながら付加価値の向上を追求してきましたが、今期も出荷を最新機種中心とする予定であり、新機種販売による採算性の向上が期待できます。

 財務状況も健全で、自己資本比率61.6%、実質無借金経営。強みを持つ製品を、安定した顧客基盤に継続的に展開していることで、研究開発型企業であるにも関わらず、強い財務基盤を築くことができています。

 株価はきれいな右肩上がりで推移しており、成長市場に属しているにもかかわらず、PERは21倍程度と割高感もありません。

 同社株は時価総額が150億円程度と、EUV関連銘柄として脚光を浴びるレーザーテックの4000億円からみるとかなり小柄ですが、その分、業績拡大期待の高まりによる長期的な株価上昇への期待感も高くなりやすいと考えられます。

【PROFILE】戸松信博(とまつ・のぶひろ):1973年生まれ。グローバルリンクアドバイザーズ代表。鋭い市場分析と自ら現地訪問を頻繁に繰り返す銘柄分析スタイルが口コミで広がり、メルマガ購読者数は3万人以上に達する。最新の注目銘柄、相場見通しはメルマガ「日本株通信」にて配信中。

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