コロナ・ショックが世界の株式市場を襲っている。現時点では収束の気配は見えず、どこが「底」なのかすら判断できないが、将来的にコロナが収束した後の相場環境まで考慮すると、優良企業の株を割安で手に入れるチャンスが到来しつつあるとも考えられる。収束後を見据えて一足早く「将来的に回復期待の銘柄」をどう探すか──専門家の判断ポイントを聞いた。
株式評論家・植木靖男氏が語る。
「株式市場は実体経済に先行して動くので、相場の先行きを見通すには“脱コロナ相場”を予測する必要があります。すでにウイルスの発生源である中国市場では1兆2000億元(約18.6兆円)の財政出動もあって底打ち気配が見えている。コロナ相場で安値をつけている銘柄の中には、本来なら好業績で今後の成長が見込める優良銘柄も多い。今は相場全体の影響を受けて“連れ安”でも、市場が落ち着きを取り戻せば大きな回復が望める銘柄は少なくない」
グローバルリンクアドバイザーズ代表の戸松信博氏が注目するのは、コロナショックが直撃した「テーマパーク」関連だ。
「東京ディズニーリゾートを運営するオリエンタルランド(4661)は、今年1月の株価1万6000円近辺から大きく値下がり、臨時休園が続くことなどで業績も一時的に落ち込むでしょう。しかし、圧倒的なブランド力は変わらないため、将来的にコロナが収束した暁には大きく戻すと見ています」