新型コロナウイルス感染拡大の影響で、夫が在宅勤務する「リモートワーク」になった家庭も増えている。こんな時期だけに、夫が家にいてくれれば助かる──という思惑は外れ、夫がストレスの原因になっているケースも多いようだ。
「トイレットペーパーや食品の買い出しに行きたくても、仕事中だからと車も出してくれない。歩いて20分かかるスーパーからお米や日用品をひきずるように持ち帰るとき、もうこの人とは無理だな…と思いました」(46才・主婦)
外出も控え、家の中で24時間一緒にいる生活で不和が生じる夫婦は少なくない。
「平日夜は忙しくてほとんど家におらず、週末だけご飯を作ればよかったのが、いまは毎日3食一緒。それがどれだけの負担かまったくわかっていない。食事を作る間も、自分は携帯とパソコンをいじるだけ、子供がゲームをしていても注意もせず構うこともない。無理ですね」(前出の46才・主婦)
除菌グッズを常備せず夫から怒られたという36才の主婦は憤る。
「“こんなにニュースで報じられているんだからそれくらい揃えとけ”と言いながら、自分はストレスがたまるからとジムへ出かける。ジムで感染するリスクの方が高いだろうと心の中で毒づきました」
突然、夫と子供がずっと家にいることになった主婦の嘆きも大きいが、一方で共働きの夫婦も深刻だ。
「うちは自営業とフリーランス。ふたりとも仕事を休むわけにはいかないし、休業補償もありません。でも小学1年生の子供は家にいる。どちらが仕事を休むかというときに夫が“おれの給料の方が高いから、お前が休め”と。それはそうかもしれないけれど、私の仕事は趣味のように言われモヤモヤが消えません」(42才・フリーランス)