テレワークでの在宅勤務が急速に普及する中で、慣れない働き方に戸惑う会社員たちも少なくない。これまでにはなかったトラブルも続出しているという。会社側の対応不備で在宅勤務に不満を募らせる当事者たちのエピソードを集めた。
新型コロナウイルスの影響により、“自粛警察”があちこちで発生しているが、会社内でも同じ。大阪在住の30代女性事務職・Aさんが働く小さな職場では、システム担当が“自粛警察”化しているという。
「同僚が4月末で退職することになり、『少人数でも何か送別企画をやれたら』という話をメールでしていたところ、システム担当者がそのやり取りを監視していたようで、早とちりして『どうやら送別会をするらしい』という内容を、いきなり社長に通報。こっぴどく叱られました」
Aさんは決して「飲み会」を意図したつもりはなかった。にもかかわらずこの“密告”ともいえる行動に憤りを隠せない。
「別に飲食店で大人数の飲み会を計画していたわけでもない。しかも直属のマネージャーをすっとばして経営陣に通報されたので、『そこまですることもないだろう』と思いました。“何かあってからでは困る”という正義感からでしょうが、まるで自粛警察です」(Aさん)
神奈川在住の30代女性営業職・Bさんも、「リモート監視」体験を語ってくれた。上司は「リモート」=「怠ける」という先入観があることから、管理が厳しすぎると愚痴をこぼす。