10月1日からの“タバコ増税”に伴い、JTが224銘柄の価格改定を発表した。タバコの価格といえば、最近は毎年のように値上がりしている。足りない税収を補うために、狙い撃ちされている印象のあるタバコ。定期的に続くタバコ増税に、喫煙者はもちろん、非喫煙者からも呆れる声が噴出しているようだ。
今回、主力ブランドのメビウスが1箱490 円から540円になるなど、一部を除き一気に50円の値上げとなる。メビウスの過去5年の価格推移をみてみると、2016年に430円から440円、2018年に480円、2019年に490円とじわじわとアップ。この4年で実に110円も高くなっているのだ。
さらに、その後も値上げは続く見通しだ。すでに2021年10月にも、タバコ1本あたり1円の増税が予定されている。たばこ税は2018~2021年(2019年は消費増税のみ)にかけて、段階的に値上げされ、1本あたり計3円ほど増税されることになっている。この増税により、2000億~3000億円の税収増が見込まれるという。
「私が社会人になりたての頃は、マイルドセブン(現・メビウス)は、200円台だった記憶が……。ちょっとずつ上がっていき、気づけば2倍以上の金額になっている。健康のための増税というなら、そもそもタバコを販売していること自体に矛盾があるのでは?」
そう嘆くのは、喫煙者の40代男性会社員・Aさんだ。タバコの価格には、国たばこ税、地方たばこ税、たばこ特別税、消費税といった各種の税金が課され、税負担率は6割を超える。Aさんは、「お酒に比べて、タバコばかりが悪者扱いされているのように感じる」と憤りを隠さない。
「税金を払っているのに虐げられるってこと、他にありますか? 同じ嗜好品でも、アルコールを摂りすぎたほうが、よっぽど他人にも迷惑をかけますよね。ストロング系チューハイだって、体への害悪が指摘されているのに、野放しじゃないですか。お酒の飲む人のほうが喫煙者より多いとか、お酒は一応適量なら体にいいとか言われているからかもしれませんが、弱い者いじめもいい加減にしてほしい」(Aさん)