投資情報会社・フィスコが、株式市場の8月11日~8月14日の動きを振り返りつつ、8月17日~8月21日の相場見通しを解説する。
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先週の日経平均は米国株高を追い風に2週連続で上昇し、およそ2カ月ぶりに23000円台を回復した。
10日の米国市場は、ハイテク株が軟調に推移しナスダック総合指数は続落したものの、米国の雇用関連指標が予想を上回ったことに加え、トランプ大統領が追加財政措置で大統領令に署名したことも好感されNYダウは357.96ドル高と7日続伸した。この流れを受けて3連休明け11日の日経平均は一段高でスタートし、その後もアジア株高を支援材料に上げ幅を広げる展開となった。日経平均は前週末比420.30円高と4営業日ぶりに反発した。個別では、認知症治療薬が米当局から優先審査に指定されたエーザイ<4523>が人気化した。
ハイテク株を中心に売りが継続した影響で、11日のNYダウは8日ぶりに反落したものの、12日の日経平均は続伸した。予想を上回った米国の7月生産者物価指数(PPI)を受けて米長期金利が上昇し、1ドル=106円台後半まで円安が進行したことで、朝方は前日終値を挟んで推移していた日経平均は、後場に入りプラス圏で推移した。大型株のNTT<9432>やENEOS<5020>などが決算発表を好感して買われた。
最近の好調な経済指標や四半期決算を受けて、ハイテク株が買い直された12日の米国市場では、NYダウが反発、ナスダック総合指数も4日ぶりに上昇した。また、米製薬大手ファイザーとドイツ企業が共同開発している新型コロナウイルスワクチンの良好な臨床試験が伝えられ、13日の日経平均は、約2カ月ぶりに23000円台を回復する前日比279.40円高で朝方寄り付いた。その後も高値圏で推移し、6月9日の戻り高値23185.85円を上回った。景気敏感系のバリュー株は伸び悩んだものの、グロースハイテク株が上昇した。個別ではソフトバンクグループ<9984>が7日ぶりに反発して、トヨタ<7203>が8日続伸と、売買代金上位の主力銘柄が総じて堅調な展開となった。