知らず知らずのうちに子供の人生を過度に支配しようとする“毒親”。その存在が、あなたの人生に悪影響を及ぼしているかもしれない──。家に帰っても職場でも、人間関係のトラブルばかりという人は、その原因が親子関係に潜んでいる可能性もあるのだ。35才主婦の実例をもとに、毒親への対処法を考える。
【実例】「あなたのため」と価値観を押し付ける母
「恋愛漫画を読んではダメ」「緑の服は似合わないから着てはダメ」──わが家にはこういう独自のルールがたくさんありました。理由を聞くと「全部あなたの幸せのためよ」と言われる。だから私もルールを守らないと、幸せになれないと思い込んでいました。
社会人になってからひとり暮らしを始めたため、母とも疎遠になったのですが、結婚・妊娠を機に、母から頻繁に連絡が来るように。
「タオルは今治産を使ってね。空気清浄機は必ず置いて。水は硬水を飲みなさい。サプリメントはこれをのんで」
など、またもや「あなたと子供のため」という大義名分を掲げて、生活全般について母のルールを押し付けてくるように。以前は言うことを聞いていた私も、社会経験を経たせいか、素直に聞くのが馬鹿らしくなり、ひそかに無視していました。
ところが出産後、息子にアトピーの症状が出たことを機に、母の言うことを聞かなかったことがバレてしまい、母が激怒したのです。
「なんて汚い肌! 汚い赤ん坊! 私の言うとおりにしなかったから、こんな子が生まれたのよ。どう責任取るの。あなたのせいよ」などと、毎日嫌みを言われるように。ただでさえ出産後、ナーバスになっていたので、母からメールの着信があるのを見ただけで、立ち上がれなくなるほど気分が悪くなってしまいました。
夫が、母からの連絡は無視した方がいいと言ってくれたので、いまでは着信拒否にしています。でも、住所が知られているので、サプリメントや水などが毎月郵送されてきます。捨てるのすら気力がいり、ノイローゼになりそうです。
(35才・主婦)