投資情報会社・フィスコが、株式市場の10月19日~10月23日の動きを振り返りつつ、10月26日~10月30日の相場見通しを解説する。
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先週の日経平均は23500円ラインを挟んだもみあい相場の中、週間では小幅反発した。
9月小売売上高など予想以上の改善を示した経済指標を好感して16日のNYダウが4日ぶりに反発した流れを引き継いで週初19日の日経平均は3日ぶりに急反発した。時間外取引でNYダウ先物が上昇したことも追い風となり、日経平均は一時296.53円高の23707.16円まで上昇する場面もあった。
新型コロナウイルス感染者数の増加と経済対策の合意遅れが懸念されて19日のNYダウが前週末比410.89ドル安と急反落した流れを受けて20日の日経平均も反落した。朝方には時間外取引でのNYダウ先物の上昇とともにプラス圏へ浮上する場面もあったが戻りも鈍く、後場に入るとアジア株安が懸念され下げ幅を広げた。
20日のNYダウは、米バイオ製薬企業モデルナのワクチン実用化などが好感され反発、ナスダック総合指数は6日ぶりに上昇に転じた。21日の東京市場は、この米国株高を受けて買い先行でスタートした。鉄鋼株など景気敏感セクター中心に買われ、日経平均は寄り付き直後に23700円台まで上昇した。しかし、朝方の買い一巡後は企業の決算発表や米大統領選の候補者討論会を控えていることから伸び悩み、後場は膠着感を強める展開となった。個別では、ニトリホールディングス<9843>による買収検討報道を受けた島忠<8184>がTOB価格引き上げへの思惑から急伸したことが目立った。
追加経済対策の協議をにらんで21日のNYダウ、ナスダック総合指数ともに反落すると、22日の日経平均も一段安で始まり、終日マイナスゾーンで推移した。為替が1ドル=104円台前半への円高を示したことも警戒されて、後場に入り下げ幅を広げた。しかし、日銀のETF(上場投資信託)買いもあり、日経平均は大引けにかけては下げ渋った。一方、東証マザーズ先物は後場に入りサーキットブレーカーが発動して一時取引が中断され、マザーズ指数は大幅安となった。