DVDレンタルやゲームの売買などを手がける「ゲオ」や、衣料・雑貨をリユース(中古品販売・買取)する「セカンドストリート」を展開するゲオホールディングス。コロナ禍の巣ごもり需要や節約志向の高まりで、好調を維持している。勝ち残りの秘策を遠藤結蔵社長(42)に訊いた。
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──このシリーズではまず、平成元年(1989年)当時を伺っています。
遠藤:父(故・遠藤結城氏)が脱サラし、レンタルビデオショップを開業したのが1986年のことでした。1989年当時、私は11歳でしたが、事業はまだ軌道に乗っていたとは言えなかった。父がサラリーマンに戻った時期もあったりして、不安定な生活が続いていましたね。
転機は私が大学3年生になった1999年でした。この年、藤田商店から米国のレンタルビデオチェーンの日本法人・日本ブロックバスターを買収し、新たに38店舗を加えたんです。
──藤田商店は日本マクドナルドを創業した藤田田氏が経営していた。
遠藤:そのご縁から、「ゲオに入社する前に、藤田さんのところで修業してこい」と父に言われ、2000年、大学卒業後に日本マクドナルドに入社させて頂きました。
わずか7か月の短い在籍期間でしたが、当時のマクドナルドは「65円バーガー」を武器に攻勢をかけていた頃。いい商品を安く提供する工夫や仕組みを学べたのは貴重な経験でした。