住まい・不動産

通勤不要族が注目する「小田原」、大型SCも開業間近で住まいの有力選択肢に

駅ビルに隣接する「ミナカ小田原」もオープンしたばかり(小田原駅)

駅ビルに隣接する「ミナカ小田原」もオープンしたばかり(小田原駅)

 住んでみたい街の理想と現実には、得てして大きな差があるものだ。憧れのあの街は果たして本当に素敵な街なのか? まったくノーマークだけど、実は住みやすい街は? 今回は「小田原」(神奈川県小田原市)について、ライターの金子則男氏が解説する。

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 年の初めのビッグイベント・箱根駅伝(東京箱根間往復大学駅伝競走)は、東京と箱根のおよそ100kmを5人(往復で10人)で結ぶ競技。視聴率が30%前後にも達するテレビ中継では、東海道沿いの色々な地名が連呼されますが、小田原もその1つです。日本史の教科書でも何度もその名が登場する歴史ある街ですが、住心地はどうでしょう。

 鉄道は、全国でもまれに見る充実度を誇ります。東海道新幹線(JR東海)と東海道線(JR東日本)、小田急、箱根登山鉄道、伊豆箱根鉄道大雄山線と、実に5社の鉄道会社が走っており、これは全国でも横浜駅に次いで2位。まさに交通の要です。東海道新幹線と湘南新宿ラインがあることにより、乗換なしで行ける街の選択肢は極めて多く、都心に向かうには小田急線を使う手もあります。さらにバス路線も大変充実しており、公共交通機関の便はほぼ満点です。

 道路状況も良好です。箱根駅伝のコースにもなっている国道1号(東海道)、東名高速方面に向かう国道255号、海沿いを走る絶景の西湘バイパス、都心と伊豆半島を結ぶ小田原厚木道路、箱根へとつながる箱根ターンパイクなど、車で走りたいような道だらけ。ドライブをするためにあるような場所です。ただ、西湘バイパスや箱根新道、伊豆方面の真鶴道路などは、観光シーズンはとんでもなく混むので、そのあたりはきちんと学習する必要がありそうです。鉄道は便利ですが、買い物は車利用が前提となる場所の店が多く、住むなら車は間違いなくあったほうが便利でしょう。

都心までも通勤は可能

 小田原~東京間の距離は約80km。これまでなら、「そんな遠くから都心に通うのは……」という場所でしたが、コロナで状況が一変しました。ライフルホームズが2020年9月に発表したコロナ禍での「問合せ増加率ランキング」でも小田原は上位にランクインしています。

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